研究・業績
研究・業績
多発性骨髄腫におけるI型古典的樹状細胞の機能
多発性骨髄腫マウスモデルを用いてⅠ型古典的樹状細胞(cDC1)の機能と骨髄免疫微小環境について鳥取大学医学部生命科学科免疫学分野と共同研究を行っている。
cDC1はリンパ球に抗原を提示して適応免疫系を活性化する機能を持ち、‘免疫の司令塔’と呼ばれることもある。抗腫瘍免疫ではがん抗原を提示し、CD8T細胞の腫瘍排除を促進すると考えられているが、本来の機能を発揮できていない可能性がある。
マウスモデルを用いた実験では、cDC1は本来の機能と変化し、腫瘍の進展を促進する結果であった。詳細なメカニズムについて研究を進めている。ヒト多発性骨髄腫患者のサンプルを用いた研究も予定している。
業績:Type I-conventional dendritic cells support the progression of multiple myeloma in the bone marrow.
Sayaka Suzuki, et al. Front. Immunol., 15 October 2024https://doi.org/10.3389/fimmu.2024.1444821
日本学術振興会 科学研究費 若手研究
「I型古典的樹状細胞は多発性骨髄腫の進行を促進する」 課題番号23K15300
研究データ
多発性骨髄腫マウスにおいて、マウス骨髄には本来いない成熟cDC1が増加した。
cDC1を除去する実験系において多発性骨髄腫の進展が抑制された