鳥取大学医学部統合内科医学講座
血液内科・臨床検査医学分野
教授 河村 浩二
2023年4月に鳥取大学統合内科医学講座血液内科・臨床検査医学分野の第5代目の教授として就任致しました河村浩二です。当教室は昭和60年4月に臨床検査医学講座が開設されたことに始まります。平成17年4月に、旧第二内科より分離・独立して開設された血液内科を統括する教室となり、分野再編を経て今に至ります。
当教室はしばらく教室員不足に悩んでおりましたが、少ない人数ながらも鳥取県の血液内科診療を支えてまいりました。しかし、最近になって少しずつ若手医師が増え、明るい兆しが見えてきました。非血縁者間同種造血幹細胞移植はしばらく実施できておりませんでしたが、2021年からは骨髄バンクや臍帯血バンクからの移植も行えるようになり、現在は山陰地方・中国地方でも有数の移植施設になりました。また、2024年11月からはCAR-T細胞療法の施設認定も得られ、鳥取県・山陰地方の患者さんに最先端の医療を提供できる環境が整いました。
高齢化とともに血液疾患の罹患率は高くなっています。また、血液内科の分野はここ最近、次々に新薬が登場し、これまで治療が難しかった疾患の治療成績も確実に改善してきています。したがって、血液内科医の育成は我々の教室の最大の使命であります。当教室は若い医師が多く、明るい雰囲気でやる気もみなぎっており、臨床だけでなく、学生教育や研究にも力を入れています。一方、医師の働き方改革も重要な課題です。1人1人の考え方やペースを尊重し、皆が輝ける教室にしていきたいと思っています。
今後も、血液疾患に対する最先端の医療を提供し、地域医療の発展に貢献するとともに、研究面でもリードできるよう教室員一同頑張ってまいります。何卒よろしくお願い致します。
2025年2月 河村浩二